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アニメのエキストラになった日 - BanG Dream! 4th LIVE Miracle PARTY 2017! at 日本武道館 -

BanG Dream! が好きです

年明けて2017年を振り返った時、個人的に一番大きかった出来事は『BanG Dream! (以下バンドリ)』との出会いでした。

最初に簡単に説明すると、バンドリは2015年からブシロードが企画して展開しているメディアミックスプロジェクト。ガールズバンドをテーマにしたキャラクターコンテンツに加え、各キャラクターを担当するキャストが実際に楽器を演奏してバンド活動を行っている所が大きな特徴です。

2017年1月にアニメが開始。毎期放送される数多の新作の中のひとつとして、他の作品と同じように見始めました。どうしてあんなにのめり込んだのか、いまだに言葉にできていない、整理できていないところはあります。
けど、とにかくハマった。
それはもうハマった。
Abema TV、TOKYO MXの本放送と再放送、tvkテレ玉、BSフジ、録画、と一週間のうちに自分の環境で観られるところ全てで観ていたほど。

そうしてひとつの作品と遭遇し魅了された僕は、ブルーレイを買い、意を決して4thライブの先行販売申し込みに応募。
人生で初めて音楽ライブに参加することになります。
ここで改めてまとめておきたいのは、そのライブについて。
2017年8月21日に日本武道館で開催された4th LIVE Miracle PARTYについてです。
それは、作品と現実の垣根を取り払う最高のライブでした。

物語を体験するライブ

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左から牛込りみ(りみりん)、山吹沙綾、戸山香澄、市ヶ谷有咲、花園たえ(おたえ)
初めての音楽ライブ、初めての武道館と言うこともあって輪をかけてソワソワしてました

開幕は『ときめきエクスペリエンス!
アニメのオープニング曲です。
回転する円形ステージで背中合わせに演奏するPoppin'Partyの姿は、まさしくオープニングの再現。
アニメから香澄が、有咲が、りみりんが、おたえが、沙綾が現実に飛び出てきたようで。その光景に、そしてこれから起きることへの期待に、この時点で感極まっていました……

立て続けに『ぽっぴん'しゃっふる』『夏空SUN!SUN!SEVEN!』『1000回潤んだ空』
アニメ開始以前の活動時からある2曲を含むメドレーを通して、現実のポピパの歴史を感じつつ、どんどんと高揚していきます。
そして、アニメのキーエピソード再現。
これが本当に、凄く凄く良かった!

3話。劇中の先輩バンドGlitter*GreenがライブハウスSPACEのステージに間に合わなくなり、香澄が場をつなぐため舞台上できらきら星を歌うシーン。
香澄役の愛美さんと一緒に会場中のみんなで歌ったきらきら星。
(武道館で、1万人できらきら星を合唱したのももしかして初めてなんじゃ。)
3話で大事なのは、りみりんがベースを抱えてゆっくりと一歩踏み出すところ。
香澄の歌声と有咲のカスタネットだけだったきらきら星に、りみりんのベースが加わることで新たな色がつく。
その瞬間に、居合わせることができた!

5話。ドキドキさせてと言うおたえと一緒に有咲の家の蔵で身内に向けたライブをする、クライブのシーン。
演奏するのは『私の心はチョココロネ』
サントラに収録されているのも短いバージョンのみなので、フルで聴くことができたのは、素晴らしいプレゼントでした。ラブ!ラブ!が可愛すぎる……
孤高のギター少女だったおたえが、みんなで奏でる音の楽しさを知る。
その場面を、見守ることができた!

8話。香澄たちの通う花咲川女子学園の文化祭でのライブシーン。最後にドラムの沙綾が加わる大切なエピソード。
アニメ同様に沙綾が走ってきてドラムの位置に座り、具合を確かめるように少し叩いてから「いつでも」のセリフ。
5人揃っての『STAR BEAT! ~ホシノコドウ~』はアニメ同様に感動的で……
そして演奏後の
「私たち5人で! Poppin'Partyです!」
このセリフが本当に大好きで。アニメを見返すたび、どんなに涙を抑え込んでもここで確実に決壊してしまうのですが。
それを生で聴けた! アニメでの結成の瞬間を目撃できた!
こんなにも喜ばしいことがあっていいのかと言う想いで、ここまででどれほど泣いていたことか。

あのとき確かに、あの場にいた全ての人は
SPACEの観客でしたし、
花女の文化祭に訪れたお客さんでしたし、
クライブを見守る1万匹のオッちゃん*1でした。

幕間に挟まれた沙綾役の大橋彩香さんとおたえ役の大塚紗英さんが、バンドリのアプリゲーム『BanG Dream! ガールズバンドパーティー!』をプレイする映像。そこからの演出も凄かった。

映像は最後にカバー曲の『光るなら』をプレイしようと選択したところで終わります。すると、会場にそのイントロが!
これは完全に予想外で、僕も周りの人からも「まさか」の声。
再び登場したポピパの5人はゲーム内の衣装を纏って演奏していて、これがまた可愛い!
今度はゲームからリアルへのアプローチ。凄く楽しいサプライズでした。
続くキャラソンコーナーでは、ポピパの皆さんそれぞれが完全にキャラクターになりきっていて、ただただ嬉しかった。次元を越えて、武道館のステージ上に現れて楽しそうに歌う彼女たちを観ることができたのが、本当に嬉しかった。

アコースティックコーナーをしっとりと楽しみ、この時初披露だった『Time Lapse』は拳ぶち上げて叫んで最高潮に盛り上がった!
CDでしっかりと歌詞捉えながら聴くと、これもまたエモいです。聴いてください。
そして『前へススメ!』とアニメ最終回のエンディング曲である『夢見るSunflower』の2曲で一旦幕が下ります。
この2曲は共に、作中で香澄たちが目指す憧れの舞台であるSPACEのステージで披露された曲。武道館と言う舞台で披露されることでまた、物語とリアルが繋がったような感覚を覚えました。

アンコール。
告知コーナーで『ガルパーティ&ガルパライブ in 東京』の東京を大阪に何度も言い間違える西本さんに癒されたり。『ティアドロップス』のアニメMVが公開されたのはこの時でした。上映されている時、5人集まってしゃがんでモニターを見上げる姿に和んだり。
1曲目は『八月のif』
OVAの最後、海の家で披露される香澄と沙綾のツインボーカル曲です。もし出会えなかったらと言うifを考えてみることで、出会えた喜びを確認する名曲。
香澄と沙綾、二人の想いがこもった歌声が綺麗で、素敵でした。
ライブ最後の曲となる2曲目は、アニメのエンディング曲である『キラキラだとか夢だとか~Sing Girls~』
ときエクに始まったMiracle PARTYと言う作品をしめるに相応しい楽曲だと思います。キラキラも夢も希望もドキドキも詰まった武道館での時間。これ以上は時よ進まないで!と願ったのはきっと僕だけじゃないはず。

アニメとリアルがリンクするということ

あの世界に行きたい。作品の中に入り込みたい。
誰もが一度は願う気持ちを叶える空間が、あの日の武道館にはありました。
大好きな作品を現実に体験でき、劇中のシーンに立ち会えたこと。
それがたまらなく嬉しかった。たまらなく幸せだった。
テレビ画面を通して眺めていたPoppin'Partyの物語に、現実が、現実に暮らす自分自身が溶け込んでいくようだった。
そんな感覚は初めて味わうものでした。

Poppin'Partyのライブは(残念ながらメジャーデビュー以降しか知りませんが)朗読劇を通して、会場に物語と言う理由を与えて観客をも世界観に取り込んで組み入れるライブです。11月に催されたファンミーティングも面白く、8話の直後としてバラエティーコーナーに繋がり、ミニライブには後夜祭と言う物語が付与されていました。武道館ではアニメの再現とセトリを通してそれを実現していたんです。
だから大きな一体感が生まれ、訪れた全ての人にかけがえのない経験がもたらされる。
これには構成や演出の妙ももちろんありますが、それ以上に!
キャラクターを演じる声優さんが実際に演奏して作る、そこに嘘がなく全てが本物だから作り上げられる物なんだと思います。

あの日以来、オープニングのライブシーンを観るたび思うようになりました。
「背景のあの光のどこかに、僕はいるんだ」と。

当時の感想ツイート

最後に当時書いたツイートを。
帰宅して全然眠れなくて、勢いで書き連ねたので稚拙なところはお目こぼしを……

*1:おたえが飼っているウサギのうちの1羽。オッドアイのオッちゃん。5話でおたえがクライブに連れてきていました。